家庭菜園でも簡単に栄養週期栽培を!

 市民農園やお庭あるいはベランダなどで野菜づくりをされる方が都会でもふえているようですが、みなさんはいかがでしょうか!テレビや雑誌等でも「手引き」がいろいろ紹介されていますね。私が見る限り有機栽培・普通栽培を問わずほとんど農家が農協等に出荷するための形が大きくて見栄えのする作り方のように思います。実際の美味しさに関しては、自分で丹精するから美味しく感じる程度でしょうか。

 そこでみなさんもこの栄養週期栽培にチャレンジしてみませんか!

 初めてでもいたって簡単にできます。ほうれん草や小松菜、大根などでしたら簡単にしかもあまり味わうことができない美味しいものが出来るでしょう。土はあまり酸性の強くないしかも栄養分の少ない(痩せた場所でOK!)のがベストです。

 第一のポイント
 種をまく前に肥料を入れるのが常識ですが、ここは割切っていただいて軽く耕して整地するだけで種をまきます。こんなでは芽が出ないと思う方もいるでしょうが、さあどうでしょう。もちろん水はあげて下さいね。
 芽が出ても一週間は放って置きます。ここまで来れば半分は成功したようなものです。
 さて、ここから本格的に肥料をあたえるのですが、あくまでも控え目が大切です。三要素(NPK)入りの肥料を赤飯にまぶすゴマくらいの密度でパラっと与え水をかけてください。
 これを一週間置きに二回でいいでしょう。ほうれん草や小松菜は期間が短いのでたったこれだけでもいい線になりますが、本式で言いますと収穫の一週間ほど前に消石灰(カルシウム肥料)を多目と若干のカリ肥料を水に溶かして与えると完璧で、肉厚で茹で増えがしてまた色が鮮やかで舌触りの素晴らしいものになるのです。ちなみに収穫時の葉色はスーパーのものと違い、鮮やかな濃緑色で決して黒ずんではいません。
 さて大根ですが、前述の二回の肥料の後、大根が鉛筆くらいになったらリン酸肥料(過リン酸石灰)を多目に水と共に与えます。そして最大のポイントとも言うべきカルシウム肥料(消石灰)とカリ肥料を、大根が3cmくらいになったときに与えるのです。これでなにも要りません。
 全体に葉色が薄い生育が望ましく、葉の繁り具合は普通よりも少な目が理想的です。もし普通栽培よりも葉色が濃かったり繁り過ぎた時は、土が肥えすぎていたか始めの三要素肥料が多過ぎたからです。でも多少の栄養過多であれば、最後のカルシウム肥料をもっと多めに与えることで間違いなく美味しいものになってくれます。ただし、この栄養過多の場合、必ずといっていいほど害虫や病気が出てきます。私たちも腹八分目で暮らせば病気とは縁が遠いのと同じなんですね。
 一度お試しください。