「栄養週期栽培」

 私たち人間もそうですが作物も食いだめはできません。でも現在の農法は、半ば原則のように田植えの直前に、まず多量の窒素肥料(有機・無機を問わず)を施しています。じつは、このことが作物の生命力の弱体化を招き、作物不健康の一大原因となっているのです。

 栄養週期栽培においては一切の元肥は入れずにまず作物の根の成長を促します。根というのは土が軟らかいから伸びるのではなく、養分(食べ物)を求めて伸びて行き、かすかな養分でも利用します。ここで少しばかりの肥料を与えるとこぞって吸収してくれます。でも満腹にはさせません。
 これらの施肥管理によって、植物の本来持っている健康体を更に強化し、抵抗性を増大し、品質の向上を全ての作物において、実現するべく努力しています。この「栄養週期栽培」により施肥量は1/3以下となり、生産コストは一段と低下、病虫害は少なくなり、人間の健康にも役立つことになるのです。

 私たちは食物から生きるためのエネルギーを得ています。「消費者の健康」を考え、さらに「おいしいものをより低コストで供給できる作物を作る」ことを信条としてこの「栄養週期農法」に基いた栽培に取り組んでいるのです。